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舟状骨骨折

舟状骨骨折の症状と治療について

舟状骨骨折(しゅうじょうこつこっせつ)は、手首にある手根骨の一つで、親指側にある「舟状骨」が折れる負傷です。主に転倒して手をついた際に発生しやすく、適切な治療を受けないと偽関節(骨がつかない状態)になるリスクが高いため、早期の診断と治療が極めて重要です。特にスポーツに励む若年層や、転倒のリスクがある高齢者に多く見られる骨折です。

舟状骨骨折の主な特徴と注意点

舟状骨骨折は、他の骨折と異なり受傷直後の痛みが比較的軽いケースがあるため、放置されてしまうことも少なくありません。

自覚症状
受傷直後は軽い痛みのみで、捻挫と思い込み放置されることが多い傾向にあります。

圧痛点
手首の親指側にある「解剖学的嗅ぎたばこ入れ」に強い痛みを感じます。

画像診断の難しさ
初期のX線では骨折線が映りにくいことがあり注意が必要です。

予後のリスク
血流が乏しいため、放置すると偽関節に進行します。

確実な診断を行うための精密検査

舟状骨骨折が疑われる場合、当院では詳細な画像診断を行い、骨折の有無や状態を正確に評価します。

徒手検査
舟状骨圧痛テストで局所の痛みを確認します。

X線検査
基本検査ですが初期は見逃しの可能性があります。

CT検査
骨折の形態やズレを立体的に評価します。

MRI検査
不顕性骨折や血流状態の評価に有効です。

舟状骨骨折の治療方針

治療法は、骨折の部位やズレの有無、患者様のライフスタイルに合わせて選択されます。

保存療法(ギプス固定)

骨のズレがなく安定している場合に適応となります。ただし舟状骨は血行が悪いため、8~12週間という長期間の固定が必要となります。

  1. 固定の開始
    装具やギプスで手関節を固定します(親指含む場合あり)。
  2. 経過観察
    X線で骨癒合を確認します。
  3. リハビリ
    固定除去後に可動域回復を行います。

手術療法(スクリュー固定術)

現在はより確実で早期回復が見込めるスクリュー固定術が推奨されるケースが増えています。骨折部を強固に固定し、早期使用が可能です。

  1. 麻酔
    伝達麻酔で実施します。
  2. スクリュー挿入
    小切開で骨折部を固定します。
  3. 確認と縫合
    透視で確認後、縫合します。
  4. 術後管理
    2~3週間装具併用、早期から手の使用可能。

スクリュー固定術のメリットとデメリット

メリット
偽関節リスクが低く、早期社会復帰が可能です。

関節拘縮の防止
長期固定を避けられるため拘縮を防ぎます。

デメリット
手術と術後管理が必要です。

当院での日帰り手術(伝達麻酔)について

  • 全身麻酔不要で身体への負担が少ない
  • 当日帰宅が可能
  • 翌日から指の運動が可能

まとめ:早期の診断と治療が完治への近道です

舟状骨骨折は、適切な治療を行わないと後遺症につながる可能性があります。保存療法は時間を要しますが、スクリュー固定術は早期復帰を目指す方に有効です。

手首の親指側に痛みがある方や、捻挫と診断されたが改善しない方は、早めにご相談ください。

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