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舟状骨骨折

舟状骨骨折について

舟状骨骨折(しゅうじょうこつこっせつ)は、手首(手根骨)の親指側にある舟状骨が折れる骨折で、転倒して手をついた際に発生しやすい骨折です。舟状骨は血流が乏しく、適切な治療を受けないと偽関節(骨がつかない状態)になるリスクが高いため、早期の診断と治療が重要です。特に、スポーツをする若年層や転倒しやすい高齢者に多い骨折です。


舟状骨骨折の特徴

主な特徴

受傷直後は軽い痛みのみで、放置されることが多い
手首の親指側に圧痛がある(解剖学的嗅ぎたばこ入れの圧痛)
X線(レントゲン)では初期に骨折が映りにくいことがある(CTやMRIで診断が必要な場合もある)
適切な治療をしないと偽関節になるリスクが高い


舟状骨骨折の診断方法

検査方法

✅ 徒手検査(舟状骨圧痛テスト)
✅ X線検査(レントゲン) → 初期の骨折は映らないことがある
✅ CT検査 → 骨折の詳細な状態を評価
✅ MRI検査 → 骨折の早期発見や骨の血流状態の確認

舟状骨骨折は早期に診断されずに放置されると、偽関節になるリスクが高いため、適切な画像診断が重要です。


舟状骨骨折の治療法

保存療法(ギプス固定)
特徴

骨のズレがなく、安定している場合に適応
約8~12週間のギプス固定が必要

治療の流れ

1️⃣ 手首から肘までのギプスで固定(場合によっては親指も固定)
2️⃣ 定期的にX線検査を行い、骨の癒合を確認
3️⃣ ギプス除去後、リハビリを開始

⚠️ 舟状骨は血流が乏しいため、長期間の固定が必要になることが多く、治癒が遅れるリスクがある


手術療法(スクリュー固定術)

特徴

舟状骨骨折の最も効果的な治療法として推奨される
手術により、早期に骨の安定性を確保できるため、ギプス固定よりも早く手を使用できる

手術の目的

✅ 骨折部の確実な固定
✅ 偽関節のリスクを軽減
✅ 早期の手の使用を可能にし、関節の拘縮を防ぐ

手術の流れ

1️⃣ 伝達麻酔で手術を実施(体への負担が少ない)
2️⃣ 小さな皮膚切開を行い、骨折部にスクリューを挿入し固定
3️⃣ X線で正確な固定を確認し、皮膚を縫合
4️⃣ 術後2~3週間で手を使用可能に


スクリュー固定術のメリット・デメリット

メリット

早期に手を使える:手術後、約2~3週間で日常的な手の動作が可能になる(ギプス固定よりも早期回復)
固定力が強い:スクリューで骨折部を圧着し、しっかり固定できるため、偽関節のリスクが低下
関節の拘縮を防げる:長期間のギプス固定が不要なため、手首の硬直を防ぐことができる

デメリット

⚠️ 手術が必要なため、外来での処置が必要になる
⚠️ 手術後の経過観察とリハビリが必要


伝達麻酔を用いた日帰り手術のメリット

当院では、舟状骨骨折の手術に伝達麻酔を用いた日帰り手術を行っています。

伝達麻酔による日帰り手術の利点

✅ 全身麻酔の必要がなく、体への負担が少ない
✅ 手術後、数時間の安静後に帰宅可能
✅ 翌日から指の軽い運動が可能で、早期回復をサポート

当院の院長は舟状骨骨折の治療に精通しており、最適な治療法を提供します。


まとめ

舟状骨骨折は、適切に治療しないと偽関節になりやすい骨折です。
ズレがない場合はギプス固定が選択されますが、治癒までの期間が長くなる傾向があります。
早期の回復を目指す場合や骨折のズレがある場合はスクリュー固定術が推奨されます。
特に、スクリュー固定術は、術後2~3週間で手の使用が可能となるため、スポーツ選手や早期の社会復帰を希望する患者にとって有益な治療法です。

当院では、伝達麻酔による日帰り手術を実施し、舟状骨骨折の患者様に最適な治療を提供しています。

「手首の親指側が痛い」「転倒後に手をついてから痛みが続いている」 などの症状がある方は、お気軽にご相談ください。

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