一般整形外科におけるリハビリテーション
整形外科領域のリハビリテーションは、腰痛などの変性疾患、肩・膝痛などの関節疾患、筋力低下による歩行障害、神経障害による痛みなど、すべての運動器疾患に対する機能回復を目的とした治療です。特に、筋力の回復、関節の可動域改善、痛みの軽減、日常生活動作(ADL)の向上を図ることが重要となります。
当院では、リハビリ専門スタッフが、整形外科専門医と連携しながら、患者一人ひとりの症状に応じた最適なリハビリテーションを提供しています。適切な運動療法・物理療法・装具療法を組み合わせ、早期の機能回復と生活復帰を目指します。
一般整形外科リハビリテーションの目的
✅ 痛みを軽減し、運動機能を改善する
✅ 関節の可動域を回復し、拘縮を防ぐ
✅ 筋力を強化し、運動時の安定性を向上させる
✅ 姿勢や歩行を改善し、日常生活を快適にする
✅ スポーツ復帰や仕事復帰をサポートする
一般整形外科リハビリテーションの種類
運動療法(機能回復トレーニング)
目的
✅ 筋力低下の防止・改善
✅ 関節の可動域を広げ、拘縮を防ぐ
✅ 姿勢や歩行バランスの調整
主なアプローチ
ストレッチ(可動域訓練):関節の柔軟性を向上させる
マッサージ:筋の拘縮をとり、柔軟性を高めて疼痛を緩和させる
筋力トレーニング:筋力を強化し、姿勢や動作を安定させる
物理療法(疼痛緩和・回復促進)
目的
✅ 痛みや炎症を軽減する
✅ 血流を改善し、治癒を促進する
主な治療法
温熱療法(ホットリズミー):血流を促進し、筋肉をリラックス
低周波治療(TENS):電気刺激で痛みを和らげる ? 超音波治療:微細な振動で深部の治癒を促す ?ウオーターベッド:全身の筋肉をほぐし疼痛を緩和する
装具療法
目的
✅ 関節や骨のサポート・固定
✅ 動作時の負担を軽減し、機能回復を促す
主な装具
膝・足首・手首サポーター:関節を保護し、動作を補助
ギプス・シーネ:骨折や靭帯損傷後の固定
インソール療法:足底アーチのサポートで歩行を改善
日常生活動作(ADL)訓練
目的
✅ 歩行練習を中心に生活の中での動作を改善し、自立を支援する
✅ 仕事やスポーツ復帰をサポート
主な訓練
✅歩行訓練:杖や装具を使いながら安全な歩行を習得
✅階段昇降訓練:筋力とバランスを鍛えながら実践的な動作訓練
✅作業環境の調整:仕事復帰に向けた姿勢指導・負担軽減指導
リハビリテーションの進め方
リハビリの流れ
✅ ① 初期評価:関節可動域・筋力・痛みの評価
✅ ② 治療プランの作成:運動療法・物理療法・装具療法の組み合わせを決定
✅ ③ 実践:個別のプログラムを実施し、機能回復を図る
✅ ④ 経過観察:回復状況を評価し、リハビリプログラムを調整
痛みがあるからといって動かさないでいると、関節が固まり、筋力が低下しやすくなります。 リハビリ専門スタッフが適切なリハビリを指導し、段階的に回復をサポートします。
まとめ
整形外科におけるリハビリテーションは、筋力・可動域・バランス・日常生活動作の改善を目的とし、患者それぞれの症状に合わせた最適なプログラムを提供します。
当院では、リハビリ専門スタッフが常勤し、整形外科専門医と連携しながら、一人ひとりの症状に合わせた効果的なリハビリを提供しています。痛みや動かしにくさを感じた場合は、早めに医療機関を受診し、適切なリハビリを開始することが大切です。