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手根管症候群

手根管症候群について

手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)は、手首にある「手根管」と呼ばれる狭いトンネル内で正中神経が圧迫されることにより、手指のしびれや痛みを引き起こす疾患です。特に、更年期の女性や手を頻繁に使う仕事・趣味を持つ方に多く発症します。

手根管症候群が進行すると、親指・人差し指・中指のしびれや違和感が強まり、細かい作業が困難になります。放置すると、親指の筋肉(母指球筋)が萎縮し、つまむ力が低下するため、早期の診断と治療が重要です。


手根管症候群の主な原因と症状

主な原因

✅ 手首の過度な使用(パソコン作業・スマホ・家事・楽器演奏など)
✅ ホルモンバランスの変化による腱鞘滑膜炎(妊娠・出産・更年期の女性に多い)
✅ 糖尿病・甲状腺疾患・関節リウマチなどの基礎疾患
✅ ガングリオン(手根管内の腫瘍)や骨折後の変形による圧迫

症状

✅ 親指・人差し指・中指のしびれや痛み
✅ 夜間や朝方に症状が悪化(手を振ると軽減することが多い)
✅ 細かい動作がしづらくなる(ボタンを留める・箸を使うのが困難)
✅ 進行すると母指球筋の萎縮(親指のつまむ力が弱くなる)


手根管症候群の診断方法

検査方法

✅ 徒手検査(ティネル徴候・ファーレンテスト)
✅ エコー検査(神経の圧迫の有無を確認)
✅ 神経伝導検査(電気を流して神経の機能を評価)
✅ MRI検査(手根管内の腫瘍や異常の精査)

診断結果に基づき、症状の程度に応じて保存療法または手術療法を選択します。


手根管症候群の治療法

保存療法(軽度~中等度の症状)
特徴
  • 症状が軽度の場合、手首の安静と固定で改善することが多い
  • 生活習慣の見直しが重要
治療法

🟢 装具療法(手首を固定し、神経の圧迫を軽減)
🟢 消炎鎮痛薬(湿布・内服薬)
🟢 ステロイド注射(炎症を抑え、一時的に症状を改善)


手術療法(重度の症状・保存療法で改善しない場合)

特徴
  • 手術により神経の圧迫を根本的に解除
  • 筋力低下や感覚障害が進行する前に実施が推奨される
手術法

🔵 手根管開放術(手根管の靭帯を切開し、神経の圧迫を解放)
🔵 腱移行術(母指球筋の麻痺を伴っている場合)

手術後は、早期にリハビリを開始し、神経機能の回復を促進します。


手根管症候群のリハビリと日常生活の注意点

リハビリの目的

✅ 手指・手首の可動域の回復
✅ 筋力強化(特に親指のつまむ力の改善)
✅ 再発予防のための動作指導

日常生活で気をつけること

✅ 長時間の手首の屈曲を避ける(デスクワーク時の姿勢改善)
✅ 手を振る・マッサージすることで血流を促す
✅ 冷え対策をし、血流を良くする(温めると症状が緩和することも)


まとめ

手根管症候群は、手首の神経が圧迫されることで手指のしびれや痛みが生じる疾患です。症状が進行すると親指の筋力低下が起こり、日常生活に影響を与えるため、早期の治療が重要です。

当院では、手根管症候群に対する保存療法・手術療法・リハビリテーションを提供し、患者様の手の機能回復をサポートしています。

「手のしびれが続く」「細かい作業がしづらい」「夜間のしびれで目が覚める」 などの症状がある方は、お気軽にご相談ください。

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